チラシ 制作に主力を置く会社

そして、それが自分を「成長」させてくれたんだな……と思う。

いわゆる大手と呼ばれる企業は、未だに「よい子」を採用し続ける。 成功のキーワードばかりを見ていたから、「負」のキーワードに嫌悪感を覚えてしまうのだろうか。
「私は医者の息子として何不自由なく育ち、アルバイト経験もありません。 顔はジャニーズ系で、背も高く、恋愛などは女性から言ってくるものだと思っているので、自分から告白するなんて考えたこともありません。
さしたる努力もせずに偏差値の高い大学にストレートで合格し、留年も浪人もしていません。 親に怒られたことも少ないです」こういう若者が、結果を出すのだろうか(ちょっと極端すぎる例だが……)。
私は正直言って、決してそうは思わない。 バブル期、こういう若者が人数合わせのために、まるでウイルスのように会社に入り込んできたため、「カイシャ」自体がおかしくなってしまったのではないか。
しかもこのウイルスは、潜伏期間が長いのでタチが悪い(笑)。 あ、四〇歳前後の方々、本当に申し訳ない。
かくいう私もそういう時代に育っていたのだった。 でも幸い、私の周辺には苦労人が多く、みんなけっこうがんばっている。
実績はもちろん大切だが、挫折体験のない人は、会社が傾いたら自分自身のスランプを理由にして、逃げ出してしまうに決まっている。 このご時世、飯に困った人はいないだろう。

冷暖房も車もない家庭で育った人もいないだろう。 そんな世界で育った人が、戦後の苦労だらけの飢餓と欲求の時代に育った人たちと比較すること自体、無理がある。
だが、これからの時代はどうだろう。 企業はどうだろう。
「実力社会」「能力主義」「成果主義」などというキーワードはすべて、逆説的にいうと、バーチャルでハングリーな舞台を、経営者が演出しようとしているだけなのだ。 そうするしかないのだろう。
人間はもともと怠慢な生き物だ。 ちょっとでも楽をすると、すぐその状況に慣れてしまい、それが当たり前になってしまう。
だから私は、早朝の原稿タイム(午前三時くらい)に一枚も筆が進まなかったり、マラソンをさぼったりしたら、飯を食わないことにしている。 「仕事もしないで飯を食うなんて何事だ!お前みたいな奴にそんな権利があるのか」と自分を叱咤し、結果が出るまで何も食わない。
少し極端だが、こういうハングリー精神というやつは、両親の厳しいしつけや少しだけ苦労した経験が培っていくのだと思う。

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